2008年12月3日水曜日

タイの最大与党の崩壊……ニッポンと全く同じ構図だ!

誰も言わないようなので、言っておく。この事件の意味するところは何だ:
asahi.com(朝日新聞社):タイ政権崩壊、反政府団体は3日に空港から撤収 - 国際: "【バンコク=山本大輔】昨年の総選挙での選挙違反事件をめぐり、タイの憲法裁判所は2日、タクシン元首相派で最大与党の国民の力党(PPP)を含む連立与党3党に解党を命じた。ソムチャイ首相ら3党の幹部計109人は5年間、公民権が停止される。ソムチャイ政権は発足からわずか2カ月半で崩壊した。"

常識的に考えれば、「都市対農村」の対立軸での戦いで、都市住民が勝利を収めたと言うことであるが、そんなに単純なことではない。

タイにおいては農民の数が人口の大多数を占める。解党を命じられた与党は農村へのバラマキ政策と票の買収工作で有名であり「悪辣極まりない」とされるが、国民の大多数の利益を守る政党であったとも言える。比較的裕福な都市住民は少数勢力であったのだ。しかしタイの都市住民は、政治力と腕力で、自分たちに不利益な政策を推し進める多数派農民を基盤とする与党を排除した。一件「民主的でリベラル」と見えるがとんでもない。少数派による暴力である。

わがニッポンにおいても同じように、少数派のエゴで多数派が犠牲になるという構図が見受けられる。でも役者が代表する階級が異なる。タイにおける農民(多数派)とは日本における都市住民。タイの都市住民(少数派)とは日本における農村住民なのである。ニッポンでもタイでも、この「少数派」が暴力的に自分のエゴを主張し、多数派の利益を侵害するかたちで政治を牛耳っているのである。

かわいそうなのは、いまだに極端に貧しいタイの農民層である。叶芳和によれば彼らはトカゲを食わざるを得ない状況下で生活している。それなのに、豊かなタイの都市住民は、自分たちのエゴのために多数派である農民を踏みにじった。これはヨクナイコトなのである。同じようにニッポンでも、少数派の豊かな農村住民が自分のエゴのために多数派の貧しい都市住民の利益を踏みにじっている。これもヨクナイコトなのである。

でもよその国の内政問題に口を出すのも、またヨクナイコトでもある。われわれニッポンの都市住民がやれることは、せめて、タイの農産物をもう少し余分に買ってあげて、困窮しているタイの農民を助けてあげることではないか。食料自給率を向上させようという非科学的なスローガンに惑わされて高い国産農産物を買い、都市勤労者世帯より経済的に豊かなニッポンの農村世帯を(これは統計的事実だ)これ以上太らせることはやめよう。

これは国際的な人道主義にも沿うことであり、グローバルな正義でもある。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

タイ米はカレーに合うので常備しています。
東新宿あたりにもあるタイ食材店に行けば餅米を売っていて、これはそのまま炊いて食べても良いし、日本米と混ぜて茸ご飯のような用途に使ってもいけます。

Unknown さんのコメント...

そうですか。ドンキホーテのあたりかな。今度探してみます。タイ米を買おう。何よりの途上国支援となりますね。

匿名 さんのコメント...

駅とドンキの間と言うか赤札堂の上と言った方が分かりやすい所にあります。

地味なビルの二階にあるので怪しい感じがしますが、結構揃っていますし、在住タイ人(タイ料理店?)向けなので品物も本物(の輸入品)です。

タイ専門店
アジアスーパーストア

http://www.thai-spot.com/store/shoukai/shoukai_001.htm

Unknown さんのコメント...

わかりました。ビルの二階ですね。あの辺りのタイメシ屋はなかなか良さそうで(看板に空芯菜のランチなどがあって)行きたいと思っているのですがまだ行ってません。タイ米は、カレーとかナシゴーレン?(だったか忘れた。要は焼き飯)によさげですね。油を使うのでもとより食い過ぎる心配がないので血糖値にいい。メタボ対策に多額の税金を使うより、もっとタイ米を買いやすくする方が遙かに効果的だと思う。

先週ニッシンに行ったら、昔はただみたいな値段で売られていたタイ米が、国産米と同じ価格で売られていました。きっと「さる筋」からの圧力だと思う。ニッポンの農水族はまさに醜悪そのもので、いやだな〜。